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万歩計を使った簡易シャッター速度メーター

方針

予算\500くらい。
(シャッターを通った)光があたっている間 周期的パルス(1kHz)を発生し それをカウントする。
パルスはタイマーIC 555で発生し、555のリセット端子に光信号を入れることに よりパルスを出している期間を制御する。カウンターには100円ショップで売っている 万歩計を流用する。

万歩計の高速化

万歩計の回路
ダイソーで万歩計を買ってくる。チャタリング等による誤カウント防止のため 2cps(1秒に2カウント)くらいまでしかカウントしない。
万歩計の回路
左からのびるアームの先の丸い錘がその下のコイル状の端子に触れると カウントする(端子から離れるときにカウントするんだったかな)。
万歩計の回路 万歩計の回路
万歩計の回路はこんな感じ(マイコン内は想像)。 マイコンは2kHzくらいで動作してた。
万歩計の回路
クロックを決めているRCのR(R1 10MΩ)は外付けなのでこれを10kΩに変更。 するとクロックは1MHzくらいに。さらに電源電圧を3Vまで上げると2MHzくらい になり1kHzくらいまでの信号はカウントするように。 ただしこの状態では液晶表示がパタパタしたり濃かったりで読めないので 読むときはクロックと電源電圧を戻す必要がある。

回路

簡易シャッター速度メーターの回路図
そこで作ったのはこんな回路。LMC555で1kHzを作り(という予定だったが現状では マイコンがカウントできるのが1kcpsギリギリなので、555は5kHzくらいで動かし てる)フォトダイオード(というかフォトトランジスタでした)に光が入ると555の リセットが解除されカウントが行なわれる。

光学系

というほどのものでもないが・・・
万歩計の回路
今回受光に用いているフォトトランジスタの受光部は0.6mm角とまあ小さいのだが これを漫然と明るい方に向け間にシャッターを置いただけでは、特にフォーカルプレーン シャッターの場合スリット幅が狭い高速シャッターでもだらだらと光が入り続けるため 正確な測定は行なえない(図A)。受光部に入る光(光束)がシャッターのところで 絞られている必要がある(図B)。
万歩計の回路
そんなで凸レンズだがスペースの関係上比較的焦点距離が短いものが必要なので 今日打ち捨てられているフィルムコンパクトカメラの実像式ファインダーを分解 して適当なレンズ(とその周り)を流用した。
万歩計の回路
フォトトランジスタの前の丸くなってる部分も一応切り落としておく
万歩計の回路
組み立て途中
万歩計の回路
わーい、完成!(実は蓋が閉まらない orz)

New EOS kissのシャッター速度を計ってみた



測定結果
設定速度 計算上の開時間(ms) 測定値(ms)
1/1000 1 2
1/250 4 5
1/60 16 16
1/10 88 90
1" 1000 1005

案外まあまあ?

製作後記

フォトトランジスタに直列に入っている100kΩの抵抗はスペックシート上 実は10kΩ以下でないと応答時間1ms以下を確保できない。 レンズを入れる前は10kΩでも普通の室内の明るさに受光部をさらすだけで カウントしてたのだが、レンズを入れたとたん全然ダメで100kΩにした現状でも 「晴れた日中であれば窓のほうに向ければいい」程度に留まっている。つまり 夜だと白熱電球とかを用意する必要があり、そこはかなりいま一つですなぁ。
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